ハートに矢を受けてしまってな

推し活(2013/12〜)

舞台公演アンケートへの向き合い方

今ちょうどWebからの公演アンケート(の下書き的なもの)を書いているところなので、アンケートの話をします。

私は基本的にアンケートはしっかり書きたいタイプの人間だけれど、イマイチだった演目のアンケートって、一番さじ加減が困る。

出来の良くない演目って、見終わった直後は本音では「めちゃめちゃにこき下ろして悪し様に罵りたい!」と思ってしまうのだけれどそこはグッと我慢して、結局いつも「一番良かった役者」として推しの名前を書き、具体的にどこのシーンの台詞が、所作が、表情が、声の出し方が……と推しに関して良かった点を念入りに褒めちぎり、あとはそれ以外に照明や音響や衣装が好印象であればその辺を賛美し、推し以外の役者さんでいい人がいればその人も褒める。

結果、推しへの褒めとそれ以外の要素への褒めが、だいたい8:2くらいの比率になる。

推しは常に100点満点評価で200点くらい叩き出してくるから、褒めポイントに困らなくてありがたいですね。

 

今書いているアンケートの公演は、こんな↓感じなので中々しょっぱい。

  • ちゃんと衣装やヅラやステージセットに金がかかってる
  • 脚本が素人で演出家もセンスない
  • 出演者はちゃんとうまい人もいるけれど個人的に合わないなぁと感じる人が複数名いる
  • 推しは役も演技も最高

 

「制作体制や演出や脚本がボロクソでも役者さんは良かった」というパターンは、まぁまぁある。そういう時はやっぱりできるだけポジティブな内容をアンケートに書きたい。良かったところ探しに徹した方が、単純にこちらの気分も良いから。

そんな風に必死になってアンケートを書いたところで読まれていないという可能性もあるけれど、ちゃんと読まれていて該当の出演者やスタッフに声が届いている線だって十二分にあるから、モチベーション維持に繋がったらいいなぁと思いながら、脚本や演出への憤りにフタをする。

わざわざチケット代や交通費を支払いながら文句の一つも言えない。割と苦行だけど、でもまぁ仕方がない。

 

一方で、クオリティの高い舞台は気持ちを押し殺す事なく好きなだけ全方位に向けて褒め言葉を書き綴れるから最高〜!

 2018年に推しが出演した某舞台(東宝主催)がとても素晴らしくて、東京公演初日の観劇の衝撃が強すぎて感想を現地で書ききれず、とりあえず三行くらいの簡単な感想だけ書いてその場は提出した。帰宅後にPCで感想を長々と打ち出してプリントアウトしたやつを、2回目の観劇の際にアンケート用紙の裏に両面テープで貼り付けて回収箱に入れた事もあったり。

魅力的な演目は湯水のごとく賛美の言葉が溢れてくるからアンケートに書く内容がどうしても冗長になりがちで、でも出演キャストがみんな素晴らしくて舞台装置も衣装も音楽も演出も脚本も全部好きだったら、まぁそりゃ長くもなるよね。

 

アンケートって観客全員が書くわけではないし、一言二言で済ます人も多い。苦言しか書かない人もいると思う。でもその中で、褒め言葉主体の熱心なアンケート(怪文書とも言う)が紛れ込んでいたら制作サイドの印象に、良くも悪くも残るかもしれないなー……とも思う。

その辺を期待して、今日もオタクは出来るだけ丁寧で公平な内容を心がけつつも、念入りに「推しをよろしくおねがいします!」の邪念を込めるのだ。